代表メッセージ
研究室代表者挨拶
国立循環器病研究センター客員研究員(前周産期・小児循環器部門長)
ジャパンメディカルデバイス(株)上級研究員
白石 公
この度、子どもさんの心臓病である先天性心疾患の診断と治療を支援する目的で、医療機器である“超軟質精密心臓レプリカ”と“ped UT-Heart”の研究開発を推し進める研究室を、国立循環器病研究センターオープンイノベーションラボ(OIL)において開設することとなりました。ここにご挨拶をさせていただきます。
私は約40年にわたり小児循環器診療及び同研究に携わってきました。多科多職種からなるチーム医療により数多くの心臓病のお子さんを救命することができ、大きな喜びを感じることができた一方で、手術が極めて難しい患者さんでは、手術後に残った病変や新たに出現する病変をカテーテル治療や再手術で治療し続けなければならないことも、数多く経験してきました。私は大学院時代に病理学教室に3年間在籍して基礎研究を学んだことや、アメリカ留学時代に基礎研究を臨床現場に生かすトランスレーショナル研究を行ってきた関係で、心臓病を患うお子さんたちのためになる新しい発想に基づく新しい医療機器の研究開発を行い、最終的に患者さんに還元するところまでやり遂げたいという強い思いを持ち続けてきました。本研究室を拠点に、数多くの医師、研究者、企業さんとともに研究開発を進め、先天性の心臓病を患う患者さんたちが少しでも質の高い生活を営み、無事に成長し幸せな人生を歩んでいただけるよう努力する所存です。みなさん、どうぞよろしくお願いいたします。
本研究室の開設にあたり、数多くの方々のお力添えをいただきました。国立循環器病研究センター小児循環器内科、小児心臓外科、国立循環器病研究センターオープンイノベーションセンター、産学連携本部、情報統括部、データサイエンス部、東京大学フューチャーセンター推進機構、(株)UT-Heart研究所、ジャパンメディカルデバイス(株)、(株)P I A、(株)クロスメディカル、(株)SCREENホールディングス、共栄社化学(株)の方々に、この場を借りて御礼申し上げます。
ped UT-Heartの研究内容
Ped UT-Heartは先天性心疾患の小児患者のQOL向上を目指し、
「心臓レプリカ」と「UT-Heart」で補完・協調して活用する
新しいシステムとして開発されました。